こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
系統用蓄電池設置に向けたサポートをしています。
「良い土地が見つかったけど、地目が田や畑だった。」
これは系統用蓄電池の案件で非常によくあるご相談です。
結論から言うと、農地に系統用蓄電池を設置する場合は、原則として農地転用が必要になります。
しかし、農地転用さえ取得すれば設置できるというわけではありません。
実際には、
- 農地転用
- 都市計画法(開発許可)
- 盛土規制法
- 景観法
- 消防法
- 電気事業法
など、複数の法令を同時に確認する必要があります。
今回は、農地転用を中心に分かりやすく解説します。
系統用蓄電池を農地に設置する場合は農地転用が必要
農地法では、農地を農地以外の用途に利用する場合には許可が必要です。
系統用蓄電池は農業利用ではありませんので、
- コンテナ
- PCS
- キュービクル
- フェンス
- 管理通路
を設置する場合には農地転用の対象になります。
4条許可と5条許可の違い
系統用蓄電池では主に次の2種類があります。
農地法第4条
土地所有者が自分の農地を自ら転用する場合
例)
地主が自社で蓄電所事業を行うケース
農地法第5条
土地を売買・賃貸して転用する場合
こちらが圧倒的に多く、
- 土地を購入する
- 地上権を設定する
- 賃貸借契約を締結する
などは5条許可となります。
農地転用だけでは終わらない
ここが非常に重要です。
農地転用が許可されても、別の法律で設置できないことがあります。
例えば、
市街化調整区域
市街化調整区域では、
- 建築物になるか
- 第一種特定工作物になるか
によって設置可否が変わります。
蓄電池コンテナは、
- 必要最小限の空間のみ
- 無人運転
- 人が常時立ち入らない
という条件を満たせば建築物に該当しないという国土交通省通知があります。
一方で、消防法上の危険物や建築基準法上の危険物数量によっては、第一種特定工作物として都市計画法の規制を受ける可能性があります。
土地改良区にも注意
農地が土地改良区内にある場合は、
- 地区除外申請
- 決済金(脱退金)
が必要になるケースがあります。
土地改良区の手続きは農地転用とは別になりますので、事前確認が重要です。
農地区分によっては許可できないことも
農地転用には、
- 農用地区域
- 第1種農地
- 第2種農地
- 第3種農地
などの区分があります。
特に、
農用地区域(青地)
は原則転用できません。
まずは農振除外が必要になる場合があります。
系統用蓄電池では農地転用前の法令調査が重要
当事務所では農地転用を申請する前に、
- 市街化区域・調整区域
- 開発許可
- 盛土規制法
- 景観法
- 埋蔵文化財
- 森林法
- 土砂災害警戒区域
- 土地改良区
- 消防法
- 建築基準法
- 電気事業法
までまとめて確認しています。
後から
「農転は取れたのに設置できない」
という事態を防ぐためです。
まとめ
系統用蓄電池の候補地が農地だった場合は、まず農地転用が必要になります。
しかし、実際には農地法だけではなく、都市計画法や消防法など複数の法令が関係します。
特に市街化調整区域では、
- 発電事業者に該当するか
- 建築物になるか
- 第一種特定工作物になるか
によって結果が大きく変わります。発電事業者の要件は、接続地点ごとの出力や逆潮流割合などを満たし、対象設備の合計が1万kWを超える場合などに該当します。
農地転用を申請してから問題が見つかると、時間も費用も大きくロスしてしまいます。
そのため、候補地の段階で法令調査を行うことをおすすめします。
グリー行政書士事務所では、系統用蓄電池に特化した法令調査から農地転用、開発許可まで一括でサポートしております。
また、これから新しく系統用蓄電池事業を始めたい方向けに、信頼と実績のあるEPC会社のご紹介も無料で行っております。お気軽にご相談ください。