こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
日本政策金融公庫の創業融資支援をしております。
資金調達は、個人事業主が起業する上でとても重要ですが、円滑に進めていくためには資金調達の方法や注意点を把握しておくことが大切です。
- 他のビジネスとの差別化を明確にすること
- 具体的な数字を用いた事業計画を立てること
- 最適な資金調達法を見つけること
- 必要な資金を最小限に抑えること
などに着目することは、資金調達を成功させるために重要な視点になります。
つまり、資金調達に必要なステップを踏むようにすれば、スムーズに進めることができるのです。
そこでこの記事では、資金調達をできるだけスムーズに進めるために、その方法や注意点などについて役立つ情報を解説していきます。
個人事業主が資金調達を成功させるためのポイント
個人事業主の方で、事業資金を調達する方法をお探しの方は多いのではないでしょうか。
資金調達を成功させるためには、考慮すべきいくつかのポイントが存在し、それらを意識して適切な計画や管理が必要になるのです。
ここでは、資金調達を成功させるために必要なポイントをご紹介します。
他社との差別化ポイントを明確にする
資金調達を成功させるために最も重要なステップのひとつとして、自分のビジネスと他社とのビジネスとの違いを明確にすることが挙げられます。
起業しようとする市場において、どのようなニーズがあるのかを調査し、自身の強みを活かして、ビジネスの強みをアピールすることが大切になります。
提供する製品の品質であれ、提供する顧客サービスであれ、資金調達に着手する前に、自社の競争上の優位性を確認しておきましょう。
事業計画を立てどれくらいの利益が出るか具体的な数字を出す
資金調達を成功させるためには、提供する事業によって、どれだけの利益を上げられるかを明確にしておくことが重要です。
資金調達のために金融機関や行政などにアプローチする前に、具体的な売上の見込みを記載した事業計画書を作成しましょう。
そうすることで融資担当者は、事業計画が実行可能であるかどうか判断ができ、融資する根拠を持つことができるのです。
最適な資金調達先を探す
事業計画を作成したら、展開する事業に最も適した資金調達先を見つけることが重要です。
事業の種類や立ち上げに必要な資金額に応じて、資金調達の方法にはさまざまなものがあり、詳しくは後述しますが、銀行での融資をはじめ、日本政策金融公庫の創業融資、地方自治体による制度融資などが存在します。
どの資金調達方法が最適なのかを知ることが、個人事業主が必要な資金を調達するための大きな鍵となります。
資金調達はなるべく少なくする
資金調達を成功させるためのもう一つの重要なステップは、必要な融資額を最小限に抑えることにあります。
つまり、自己資金をできる限り多く用意しておかねばなりません。
例えば、日本政策金融公庫の新創業融資制度を活用する場合には、創業時に必要となる資金総額の10分の1以上の自己資金を必要としています。
必要な資金総額が大きくなるほど、自己資金がどのくらい用意できるのか、融資担当者から確認されることになりますので、起業を意識した時点から意識しておかねばなりません。
個人事業主が活用したい資金調達の方法6選
個人事業主の開業時には、おおむね3ヶ月程度の運転資金が必要ですが、事業の内容によっては大きな資金を調達しなければならないケースもあるのではないでしょうか。
上記でもお伝えしましたが、事業計画をしっかりと作成しておき、どのような事業にどのくらいの資金が必要になるのか明確にし、客観的な説明ができるようにしておかねばなりません。
特にこれからお伝えする資金調達の方法については、個人事業主でも融資を受けることができる可能性のあるものですが、返済計画を明らかにしておかなければ審査に通過することはできません。
自己資金を十分に用意した上で、さまざまな資金調達の方法に着手すると良いでしょう。
自己資金
日本政策金融公庫が公表している「2021年度新規開業実態調査」を見てみると、開業時の平均資金調達額は1177万円で、そのうち自己資金は平均282万円、金融機関などからの借入は平均803万円となっています。
自己資金の割合は23.9%となっていることが分かります。
資金調達というと、金融機関などによる融資をイメージしますが、融資を受けるためには事業計画だけではなく、自己資金の割合がとても重要になります。
自己資金が少ない場合には、起業に対する努力が不十分であると判断され、事業に対する取り組みにも不信を抱かれてしまうことになり、審査に落ちてしまう可能性が出てきます。
日本政策金融公庫の創業融資では、自己資金は事業に必要となる資金の10分の1以上が融資の条件となっていますが、少しでも多くの資金を用意できるようにしておかねばなりません。
銀行・信用金庫などの融資
銀行や信用金庫からの資金調達は、低金利というメリットがありますから、検討する個人事業主はたくさんいらっしゃいます。
ただし審査基準が厳しく、実績がない開業時において審査に通過するのは、よほどその銀行や信用金庫での取引実績でもない限り困難であると言えます。
地方自治体による制度融資
地方自治体の中には、その地域の個人事業主や中小企業に対して『制度融資』を行っていることが知られています。
制度融資は、開業時の資金調達や事業拡大のために使用することができるもので、地方自治体からの要請によって民間の金融機関が融資を行っています。
さらに必要に応じて信用保証協会の保証を受ける必要があり、その場合では保証料を支払わねばなりません。
ただ金利は低く、融資期間は10年以内など余裕を持って返済していけるメリットがあります。
商工会議所によるマル経融資
『マル経融資』とは、正式には小規模事業者経営改善資金貸付制度のことを指しており、商工会議所で相談し、経営指導を受けながら融資を受けるというものになります。
融資限度額については2,000万円まで、担保や保証人は不要となっており、信用保証協会の保証も必要ありません。
返済期間は、運転資金については7年以内、設備資金については10年以内と、ゆったりとした返済が可能な制度となっています。
国や地方自治体による補助金・助成金
国や地方自治体から創業者向けの補助金や助成金が提供されており、一定の基準を満たしていれば支援が受けられます。
補助金や助成金は、国や地方自治体から融資を受けるというものではなく、返済しなくてもいいものですので、利用できるならば積極的に活用したいものです。
ただ、補助金や助成金を受けるためには、事業に取り組んだあとや、設備資金の購入後など、計画を実施してから支給申請することによって受給できるものです。
そのため、条件や受給のタイミングなどには十分注意しておく必要があります。
日本政策金融公庫の創業融資制度
日本政策金融公庫では、『新創業融資制度』などによる創業時の融資をはじめとして、さまざまな角度から創業支援に取り組んでいます。
融資先はすでに120万件以上の実績を有しており、個人事業主に対しても積極的に支援を行っているため、創業時の資金調達の方法として、もっとも多く利用されている方法のひとつだと言えるでしょう。
新創業融資制度においては、新たに事業を始める方や、事業開始後に必要となる設備資金や運転資金のために活用することができ、3,000万円までの融資が可能となっています。
低金利で融資が受けられ、さらには返済については、20年以内(設備資金、運転資金は7年以内)となっていますのでゆったりと返済することも可能です。
個人事業主の資金調達ならグリー行政書士事務所に相談を
個人の起業のために開業資金が必要な場合には、日本政策金融公庫が提供する創業融資制度をうまく活用すると良いでしょう。
ただ、融資のための書類整備や面談対策など、自分1人で取り組むには限界がありますので、専門家に相談しながら進めていくことをおすすめします。
グリー行政書士事務所では、最短の時間で最大の融資が受けられるよう、無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。