こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
系統用蓄電池設置に向けたサポートをしています。
「系統用蓄電池をやりたいけれど、
何から始めて、どこで許可が必要で、
どのタイミングで誰に相談すればいいのか分からない…」
実際にご相談いただく中で、一番多い不安がここです。
そこで今回は、
系統用蓄電池(BESS)事業を検討してから、実際に運転を開始するまでのロードマップを、
法律のポイントを交えながら、できるだけ噛み砕いて整理します。
ロードマップ全体像(まずは全体感)
系統用蓄電池事業は、大きく分けると次の 6ステップ で進みます。
- 事業構想・スキーム整理
- 候補地選定・法規制の初期確認
- 事前協議・可否判断
- 各種許認可・届出
- 工事・設置
- 運転開始・運用フェーズ
ここから、順番に見ていきます。
① 事業構想・スキーム整理(最初にやるべきこと)
最初に整理すべきなのは、
「どういう系統用蓄電池事業なのか」 です。
例えば、
- 出力(kW)・容量(kWh)はどの程度か
- 系統に放電して売電するのか
- アグリゲーターは利用するのか
- 将来的に増設予定はあるのか
この整理が曖昧なままだと、
後から 「実は発電事業者に該当していた」
「想定外の届出が必要だった」
ということが起きがちです。
🔍 この段階で特に重要
- 1,000kW / 10,000kW のライン
- 発電事業に該当するかどうか
- 電気事業法上の位置づけ
② 候補地選定・法規制の初期確認
次に行うのが 土地の確認 です。
ここで見るポイントは、かなり多岐にわたります。
主なチェック項目
- 都市計画区域内か、調整区域か
- 市街化調整区域の場合、開発許可が必要か
- 農地の場合、農地転用が必要か
- 盛土規制法・宅地造成等規制法の対象か
- 景観法・条例の対象か
特に系統用蓄電池は、
- 建築物に該当するか
- 特定工作物に該当するか
- そもそも都市計画法の対象外か
この判断で、ルートが大きく分かれます。
👉 この段階で「いけそう」「厳しそう」を見誤ると、
後工程で ほぼ止まります。
③ 行政との事前協議・可否判断
候補地がある程度固まったら、
いきなり申請には進みません。
多くの自治体では、
- 開発許可
- 市街化調整区域
- 系統用蓄電池(前例が少ない)
こうした案件は、事前協議がほぼ必須です。
ここで確認するのは、
- 開発許可の要否
- 適用除外の可能性
- 建築基準法上の扱い
- 消防(危険物)の考え方
📌 実務上、この「事前協議」が
ロードマップの中で一番重要です。
④ 各種許認可・届出(本申請フェーズ)
方向性が固まったら、正式な手続きに進みます。
案件によって必要になるものは異なりますが、代表例は以下です。
- 開発許可申請 or 適用除外(60条証明など)
- 農地転用許可(4条・5条)
- 建築基準法関係の整理
- 消防法(危険物・少量危険物)の届出
- 電気事業法関係の届出(発電事業者等)
⚠️ ここで重要なのは、
「同時並行で進む手続きが多い」 という点です。
順番を間違えると、
「まだ許可が下りていないので工事できません」
という状態が長期化します。
⑤ 工事・設置フェーズ
許認可が整った後、ようやく工事に入ります。
- 蓄電池コンテナ設置
- PCS・キュービクル設置
- 系統連系工事
この段階でも、
- 設計変更が出た場合の再協議
- 消防立会い
- 電気保安関係の確認
など、完全に放置できるフェーズではありません。
⑥ 運転開始・運用フェーズ
運転開始後も、事業は終わりではありません。
- 発電事業者としての届出・報告
- 電気保安関係の継続対応
- 将来の増設・変更時の再手続き
特に系統用蓄電池は、
後から容量・出力を変えるケースが非常に多いため、
「最初の設計」が後々効いてきます。
ロードマップで一番大切なこと
ここまで見てきて、
お気づきの方も多いと思います。
系統用蓄電池事業は、
「後から法律を当てはめる」事業ではありません。
- 最初の構想段階
- 土地選定の前
- EPC選定の前
このタイミングで、
法規制を前提にロードマップを引くことが、
結果的に一番の近道になります。
EPC会社のご紹介について
なお、
「これから新しく系統用蓄電池事業を始めたい」
という方向けに、
✔ 実績があり
✔ 行政対応にも慣れていて
✔ 無理なスケジュールを組まない
信頼できるEPC会社のご紹介も無料で可能です。
まとめ
- 系統用蓄電池(BESS)はロードマップ設計が命
- 法律判断は初期段階で行う
- 事前協議が成否を分ける
- 「進めながら考える」は危険
「この土地でいけるのか」
「今どの段階なのか」
「何から手を付けるべきか」
そんなお悩みがあれば、
一度、整理からお手伝いできます。