農地転用・開発許可に強い 千葉県柏市の行政書士

【実務Q&A】系統用蓄電池の許認可・届出まとめ|最初に知っておきたい疑問に行政書士が答えます

こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
千葉・茨城・埼玉を中心に農地転用や開発許可の許認可申請の代行を行っています。

はじめに

「系統用蓄電池を置きたいけど、まずどんな届出をすればいいの?」
「開発許可とか農地転用って言葉は聞くけれど、自分の土地に当てはまるのか分からない…」

このように、最初の一歩でつまづいてしまう方はとても多いです。
特に調整区域や農地が絡むと、役所の言葉が難しく「結局どの書類が必要なの?」と不安になるものです。

この記事では、行政書士として多くの事業者さんをサポートしてきた経験をもとに、「よくある疑問に答える形」で、許認可や届出の全体像を分かりやすく整理していきます。

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Q1. 系統用蓄電池を設置するには、必ず許可が必要なの?

A:土地の場所と事業者の立ち位置によります。

  • 市街化区域(都市計画区域内) → 基本的に設置はしやすい。ただし建築基準法や消防法の手続きは必要。
  • 市街化調整区域 → 原則は開発許可が必要。発電事業者の設備と認められれば、34条14号による適用除外となる可能性もあり。
  • 非線引き区域・都市計画区域外 → 開発許可は不要。ただし農地や森林の場合は農地法・森林法の規制がかかる。

👉 「どこに設置するか」で最初の分岐が決まります。


Q2. 農地を使う場合、どんな手続きが必要?

A:必ず「農振除外」と「農地転用許可」の2段階です。

  • 農振除外申出 → 青地や農振地区に入っている土地を対象外にする手続き。半年程度かかることも。
  • 農地転用(農地法4条・5条許可) → 実際に農地を転用する許可。農業委員会・知事の許可が必要。

👉 青地・甲種農地・集団農地などは難易度が高いので、最初にチェックが欠かせません。


Q3. 消防署とのやり取りはなぜ必要?

A:蓄電池は「危険物施設」に該当する可能性があるからです。

  • 容量や種類次第で、消防法上の危険物扱いになります。
  • 危険物施設設置許可や使用開始届が必要な場合があり、必ず消防署予防課と事前協議が必要です。
  • また、消火設備、防液堤、防爆対策など技術的な安全計画も提出を求められます。

👉 消防署との協議不足は「工事直前でNG」という最悪のパターンを生みます。


Q4. 雨水計画や盛土規制はどこで出てくるの?

A:都市計画法の「開発許可」に付随して審査されます。

  • 面積が1,000㎡を超えると、雨水排水計画の提出を求められる自治体が多いです。
  • 盛土・切土・法面や擁壁の設計は「盛土規制法」の観点からもチェックされます。
  • 景観条例や環境条例もここで一緒に審査されます。

👉 「開発許可=土地を使う許可」ですが、その中には雨水・盛土・景観・文化財まで抱き合わせで審査される、と考えると分かりやすいです。


Q5. 電気事業法でやることは?

A:系統接続と運用に必要な届出です。

  • 電力会社に接続申込みをして応談番号を取得。
  • 系統検討を受けて、連系契約を締結。
  • 主任技術者を選任し、使用前自己確認・使用前検査を経て運用開始。

👉 「受電点」「連系点」「接続ルート」「変電所までの距離」なども確認ポイントになります。


Q6. 実際にどんな書類が必要になるの?

事前協議や申請に必要な代表的な書類を整理すると:

  • 登記事項証明書(土地全部事項証明書)
  • 地目証明書(市町村が発行)
  • 都市計画図・用途地域図
  • 農用地区域図(農業委員会)
  • 造成計画図(盛土・切土・法面・擁壁含む)
  • 雨水排水計画図
  • 騒音予測資料
  • 文化財包蔵地照会結果
  • 系統接続申込み資料(応談番号通知)

👉 最初のヒアリング時点では「土地関係(登記・地目・都市計画図)」が揃っていれば十分。その後に技術資料を揃えていくイメージです。


Q7. よくある失敗は?

  • 農振除外を忘れて計画が半年遅れる
  • 調整区域で開発許可を取らずに着工し、是正命令で工事ストップ
  • 消防署と協議不足で危険物施設設置許可が下りない
  • 景観条例を見落として色彩計画を修正 → 再申請

👉 共通点は「最初に全部洗い出さなかったこと」。これを避けるために事前調査とヒアリングが重要です。


Q8. 行政書士に相談すると何が助かる?

  • 複数法令を横断して整理できる(都市計画・農地・消防・環境)
  • 役所ごとの協議に必要な資料を整えてくれる
  • 申請書を正しい形式で作成・提出代行してくれる
  • 許認可の順番を管理し、スケジュールを組んでくれる

👉 事業者さん自身が全て把握して動くのは現実的に難しいため、「横断的に手続きをまとめる役割」として行政書士が関わります。


まとめ

  • 系統用蓄電池は「都市計画法・農地法・消防法・環境法令」など多くの法律が関わる。
  • 許認可は「どの土地に置くか」と「誰が事業者か」で変わる。
  • 事前調査・事前協議を怠ると工事ストップのリスク。
  • 行政書士は、手続きを横断的に整理し、事業者さんの安心につなげる役割を担う。

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