農地転用・開発許可に強い 千葉県柏市の行政書士

【保存版】系統用蓄電池の許認可・届出まとめ|途中で止まらないために知っておくこと

こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
千葉県柏市を中心に、北関東エリアの農地転用や開発許可の申請代行を行っています。

最近は、「系統用蓄電池を設置したい」という方のご相談も増えてきており、需要の高まりを感じます。
今日はこれから発電事業を始めたい方向けに記事を書いていきます。

はじめに

「系統用蓄電池を設置したいけど、何から始めればいいのか分からない…」
「許認可が多すぎて、どれが自分に関係あるのか整理できない」

きっと、こうした悩みを抱えて検索されたのではないでしょうか。
私も実務で事業者さんとお話しすると、最初の段階でほとんどの方が同じ不安を口にされます。

実際、系統用蓄電池(BESS)の設置には 都市計画法・農地法・消防法・建築基準法・環境関連法令 など、複数の法律が同時に関わります。さらに、自治体ごとの「開発指導要綱」や「雨水排水計画」も加わるため、許認可の進め方を間違えると「工事が途中で止まってしまう」ことすらあります。

この記事では、行政書士の視点から 「途中で止まらないために」、系統用蓄電池に関わる許認可・届出をできるだけ丁寧に、そして分かりやすく解説していきます。

【系統用蓄電池】設置許認可の申請代行はこちら>>


1. 系統用蓄電池ってそもそも何?事業者の立ち位置が大事

まず最初に押さえておきたいのが「事業者の位置付けによって必要な許認可が変わる」ということです。

1-1 発電事業者の場合

すでに太陽光や風力などの発電所を持ち、「電気事業法に基づく発電事業届」を出している事業者さんは、蓄電池が発電設備の一部とみなされる可能性があります。
その場合、都市計画法上は「開発許可の適用除外」と扱われるケースがあります。

1-2 独立BESS事業者の場合

発電は行わず、蓄電池単体で市場取引や調整力サービスを行う事業者さん。
この場合は、発電設備としての除外が効かないため、都市計画法や農地法などフルセットで許認可が必要になることが多いです。

1-3 アグリゲーターの場合

容量市場・需給調整市場に参加するアグリゲーターさんは、EMS(エネルギーマネジメントシステム)の仕様や制御方式までチェックされます。

👉 最初に「自分はどの立ち位置で事業をするのか」を整理しておくことが第一歩 です。


2. 系統用蓄電池に関わる許認可・届出 ― 全体像をつかむ

ここで「どんな法律が関わるのか」を一覧にしてみます。

  • 都市計画法:市街化調整区域なら開発許可が原則必要。雨水計画・盛土規制・景観条例・文化財調査も含まれる。
  • 農地法:農振除外 → 農地転用(4条・5条)。青地や甲種農地は難易度が高め。
  • 消防法:蓄電池の種類や規模によって危険物施設扱い。消防署との事前協議が必須。
  • 建築基準法:コンテナ型は「建築物」とみなされることも。建築確認申請が必要な場合あり。
  • 環境関連法令・条例:騒音規制法・景観条例・雨水排水計画(自治体ごとの開発指導要綱に基づく)。
  • 道路法・河川法:電線を埋める場合や河川を横断する場合、占用許可が必要。
  • 電気事業法:系統接続申込み、主任技術者の選任、使用前検査。
  • 文化財保護法:埋蔵文化財がある土地では、教育委員会の立会い調査や試掘が必要。

👉 見るだけで複雑に見えますが、「どの順番で進めるか」を押さえれば整理できます。


3. 許認可の流れとスケジュール感

ステップ1:事前調査

  • 都市計画図・用途地域図の確認
  • 農地法(地目・農振区分)の確認
  • ハザードマップでの防災リスク調査
  • 電力会社への系統接続申込み(応談番号取得)

👉 この時点で「設置できる土地か」「農地か」「系統接続できるか」が見えてきます。

ステップ2:事前協議

  • 市役所(都市計画課・環境課・農業委員会・文化財課)
  • 消防署予防課
  • 電力会社
  • 必要に応じて道路管理課・警察

👉 提出するのは「計画概要書」「造成計画図」「雨水排水計画図」「騒音予測資料」など。

ステップ3:正式申請

  • 都市計画法:開発許可申請
  • 農地法:農振除外申出 → 農地転用申請
  • 消防法:危険物施設設置許可・使用開始届
  • 建築基準法:建築確認申請(該当時)
  • 道路法・河川法:占用許可
  • 電気事業法:主任技術者選任届、使用前検査

ステップ4:許可取得 → 工事着工

👉 すべて揃って初めて工事に進めます。不備があれば「ストップ」してしまうので要注意です。


4. よくあるリスクと「工事ストップ」の事例

  • 調整区域で開発許可をとらずに着工 → 是正命令で中断
  • 農振除外を忘れて半年遅れる
  • 消防署との協議不足 → 危険物施設設置許可が下りない
  • 景観条例を見落として色彩計画の修正 → 再申請

👉 実際の現場では「知らなかった」では済まされません。最初の段階でリスクを潰すことが大切です。


5. 行政書士にできること

私たち行政書士は、

  • 法令横断での事前調査(都市計画・農地・環境関連)
  • 事前協議用資料の整備(造成計画図・雨水計画・騒音予測など)
  • 各種申請書の作成・提出代行
  • 許認可スケジュールの管理

を通じて、事業者さんが安心して工事までたどり着けるようにお手伝いしています。

特に「途中で止めないために横断的に整理する」という点は、現場でも強く求められる部分です。


まとめ

  • 系統用蓄電池の設置には 都市計画法・農地法・消防法・建築基準法・環境法令 などが複雑に絡む
  • 許認可の順序を誤ると「工事ストップ」のリスクがある
  • 事前調査 → 事前協議 → 正式申請 → 許可取得 → 工事 の流れを徹底することが成功のカギ
  • 行政書士に相談すれば、横断的に整理してスムーズに進められる

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