こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
デリヘル開業届出の申請代行や、キャストや運転手の契約書・お客様向けの誓約書作成の代行を行なっています。
この記事を見ているあなたは、
- これからデリヘルを開業したい
- 開業してみたいが、夜の世界なので自店でトラブルが起きてしまうかも…
- デリヘル開業リスクを知りたい
と考えている人がほとんどではないでしょうか。
また、なかには「お客や従業員と揉めてしまった…」と言う方もいるのではないでしょうか?
デリヘルを開業して、ビジネスを軌道に乗らせたいと言う気持ちはあるものの、夜の世界はどこか不安がありますよね。
特に、業種柄自分が常に現場にいることができないので、どこで誰がなんのトラブルに巻き込まれるかが分かりません。
私も多くのデリヘル開業者のご相談を受けてきましたが、トラブルゼロで経営し続けている方はあまり見たことがないです。
トラブルの火種は、想像していないところで起こるものであり、クレームを受けたり強い言葉をもらったりと言うのはよくある話です。
もちろんトラブルを減らすことも重要ですが、一定のトラブルが想定される以上、トラブルが起きた時にどう対処すべきか?の対策をしていく方が最も大切になります。事前に準備をして先回りすることで被害や損害を最小限に縮めることができます。
本記事では、開業リスクを減らしていくことをテーマに「お客さんやキャスト・運転手とのトラブル回避に向けて、必ず契約書を交わすこと」という記事を書いていきます。
デリヘル新規開業における注意点。お客やキャストとのトラブル回避方法〜必ず契約書を交わそう〜
初めに、デリヘル新規開業における注意点についてご説明します。
デリヘル新規開業における注意点として、お客やキャストとのトラブルを回避するためには、必ずお客様に誓約書を交わすことが重要です。
誓約書は、お互いの権利や義務を明確にするための重要なドキュメントです。
まず、お客とのトラブルを防ぐためには、誓約書に支払い方法や料金、サービス内容、利用規約などを明示しておくことが必要です。これにより、お客との間での不正確な理解や揉め事を未然に防ぐことができます。
また、お店とキャストとのトラブルを回避するためにも契約書は欠かせません。キャストとの関係を明確にするために、勤務時間、報酬、福利厚生、個人情報保護などについて具体的に定めることが重要です。これにより、お互いの権利や義務が明確になり、トラブルのリスクを最小限に抑えることができます。
契約書には、お客やキャストの連絡先や個人情報の取り扱いについても記載することをおすすめします。個人情報保護には特に注意し、法令を遵守するようにしましょう。
総括すると、デリヘル新規開業における注意点として、
- お客とのトラブルを回避するためには、必ず誓約書を交わすこと。
- キャストとのトラブルを回避をするためには、契約書を交わすこと。(料金、利用規約、勤務条件などを明示)
この2点が最重要になります。
これにより、円滑なビジネス運営が可能となります。
【よくあるトラブル】お客さんとキャストの間
次に、どのようなトラブルがあるかを解説していきます。
安全面の懸念は、とても大切です。悪意のあるお客さんとの接触による安全上のリスクがあります。キャストの身体や精神面に影響を及ぼすおそれがあります。
1:盗撮
店舗型の風俗店では、女性が待機している部屋にお客が入るのが一般的であり、性行為を盗撮するための機材を設置する隙がありません。
一方、デリヘルの場合は、お客が自分のいる場所に女性を呼ぶため、性行為がはっきりと映るような場所にカメラを仕掛けることができます。そのため、魔が差して盗撮行為に及んでしまうことが多いです。
2:本番行為
店舗型の風俗店では、従業員がサービスルーム内でプレイを監視することができますが、デリヘルの場合は従業員が側にいないラブホテルや自宅などで性的サービスが行われます。このような状況下では、心理的に気が緩み、本番行為でトラブルが発生しやすくなるのです。
また、キャストも店舗の監視から遠ざかるために、お客からの本番行為の誘いに応じる場合もあります。指名してもらうためや別の料金を得るためなど、動機はさまざまです。
実際に、デリヘルなどの派遣型風俗店では、店自体が本番行為を厳しく禁止している場合が多いと言われています。
これは、店舗内で本番が行われていると、警察から「管理売春」として取り締まられる可能性が高くなるからです。一方、デリヘルでは、女の子が外でお客と本番をしている場合、「店側は知らなかった」という言い訳が通りやすいため、店側も見て見ぬふりをすることが多いのです。
このように、デリヘル嬢にとっては店舗型の風俗店よりも本番行為がしやすいため、お客の要望に応じて本番に至ることも少なくありません。そして、これまでの経験から「デリヘル嬢は本番を許してくれる子が多い」「他の子は本番をしてくれたので、この子も大丈夫だろう」と思い込んでしまったお客が、同意も得ずに本番行為をしてしまい、デリヘルのトラブルが発生するのです。
3:妊娠
性行為と妊娠は密接な関係がありますが、もし性行為の同意があった場合でも、妊娠してしまうとさまざまな問題が生じる可能性があります。中絶費用や慰謝料の請求、最悪の場合は出産後に認知請求や養育費の支払いなどが発生することもありますので、注意が必要です。また、妊娠詐欺の被害も多数報告されています。
4:店外デート
デリヘルのお客の中には、気に入った女性との距離を縮めるために、お店を通さずに直接会う提案をする人もいます。
従来のデリヘルでは、女性の売り上げの約4割〜5割が報酬として支払われ、残りは店の利益になります。しかし、直接会って遊べば、女性は店に報酬を支払わずに済むため、お客一人でおよそ2人相当の報酬を得ることができます。
このような行動を取る男性客の理由は、好意を示して女性を喜ばせたり、デリヘルの制約から解放されることでより長い時間を過ごすことができるといった利点があるからです。また、ホテルに直行するのではなく、一緒に食事を楽しんだり、恋人のような雰囲気を味わいたいと考える方もいるようです。
そうなると、当然売上が減少するので見過ごすことはできません。
もし店外デートが発覚した場合、男性客と女性双方に罰金が請求しているケースも少なくありません。
5:ストーカー
何度もお伝えしている通り、デリヘルはヘルスやソープなどの店舗型風俗店と異なり、店のスタッフが関わらない状況でお客と女性が性的サービスの時間を過ごします。
お金を支払ってそのサービスを受けるため、厳密には「お客と風俗嬢」という関係ですが、店の監視がない状況で二人きりになることで、男性はまるで恋人同士のような錯覚に陥ってしまうこともあります。
もちろん、風俗嬢が一役買っていることもあるかもしれませんが、それによって「お客と風俗嬢」の関係を超えて、一人の女性として好意を抱いてしまい、結果的に相手に受け入れられないとストーカー行為に発展し、しつこく連絡を取ったり、ネット上で中傷を行ったりすることもあります。
【よくあるトラブル】キャスト間
1:他のキャストに対して他店舗も勧誘・紹介
キャスト間で、他店舗への勧誘を行う場合があります。これにより、貴店のキャストが他店舗に流出してしまう可能性があります。
まが、それに準じて貴店のお客様を移籍先店舗に引き抜こうとする場合があります。これにより、貴店の顧客が減少し、売上に影響を及ぼす可能性があります。
2:SNSなどで店舗関係者や顧客の誹謗中傷
昨今、SNSでの被害はとても大きいです。
具体的には、以下のようなことが多いです。
- 匿名の誹謗中傷
SNSなどを利用して店舗関係者や顧客が匿名で誹謗中傷される可能性があります。これにより、店の評判や信頼性が損なわれ、ビジネスへの影響が出る可能性があります。 - 偽の口コミの拡散
競合他店や他の人物が意図的に偽の口コミを拡散し、悪評を流布することが考えられます。これにより、潜在的な顧客の信頼を損ない、新規顧客の獲得が困難になる可能性があります。 - プライバシーの侵害
SNS上で顧客のプライバシーが漏れたり、店舗関係者のプライバシーが暴露される可能性があります。これは個人や店舗にとって大きな問題となり、信頼関係を損なう可能性があります。
以上が、「SNSなどで店舗関係者や顧客の誹謗中傷」に関連するトラブルの一部です。これらの問題は、オンラインで大きな影響を及ぼす可能性があるため、慎重な対策が必要です。
【よくあるトラブル】キャストと運転手の間
- 給与や労働条件の不一致
運転手とキャストの間で給与や労働条件に関する不一致が生じる場合があります。
例えば、運転手が報酬や待遇に不満を抱き、キャストに対して不当な要求をするなどの問題が発生する可能性があります。 - コミュニケーションの問題
運転手とキャストの間でのコミュニケーションが円滑に行われない場合があります。
人間関係の摩擦により、トラブルやミスが発生する可能性があります。 - キャストと運転手の交際
上記とは反対に、キャストと運転手が仲良くなり交際することも想定することができます。
交際によって、チャスト側が退職してしまったり双方が退職したりと言うことも想定ができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では、デリヘル開業における注意点とよくあるトラブルの一部をご紹介しましたが、契約書を交わすことによって、これらのトラブルを未然に防ぐことができます。
デリヘル開業者としては、お客やキャストとのトラブルを最小限に抑えるために、契約書作成への重要性を理解し、実践する必要があります。契約書は、お互いの権利や義務を明確にするだけでなく、デリヘルの信頼性やプロフェッショナリズムをアピールするツールとしても機能します。
デリヘル開業に際しては、グリー行政書士事務所の代行サービスを利用することもおすすめです。確かな知識と経験を持つ専門家が、デリヘル開業に伴う手続きや契約書の作成などをサポートします。安心して開業を進めるために、ぜひご相談ください。
デリヘル開業のリスクを減らし、円滑なビジネス運営を目指すためには、契約書作成が不可欠です。是非、この記事を参考にしながら、契約書の作成や契約管理に取り組んでください。ご成功を心から応援しています。