こんにちは。千葉県柏市のグリー行政書士事務所 代表の酒井です。
「発電事業の届出をしたら、そのあと何をしなきゃいけないの?」
これは太陽光発電や系統用蓄電池の導入を考えている方から、特によくいただくご質問です。
発電事業者になると、国からいくつかの義務が課されます。
一見すると複雑ですが、要点を押さえればそれほど難しくありません。
発電事業者に求められる主な義務
1. 電気を安定的に供給する責任
太陽光や系統用蓄電池を使って発電・放電する場合、停電や需給の不一致が起きた際には、必要な電気を供給できるよう体制を整えておく必要があります。
👉 「電気を作るだけでなく、約束通り届ける」ことが基本です。
2. 事業の変更や廃止時の届出
- 太陽光発電設備を休止・廃止するとき
- 系統用蓄電池を撤去するとき
- 会社を解散するとき
こうした場合は、国に届け出なければなりません。
3. 供給計画の提出
毎年度、「どのくらい発電や放電をして、どう電力を供給するか」を計画にまとめて提出します。
👉 太陽光発電でも系統用蓄電池でも同様に必要となります。
4. 発電量や財務状況の報告
- 半年ごとの発電実績や設備の運転状況(太陽光・系統用蓄電池ともに対象)
- 年度末の財務書類(貸借対照表や損益計算書など)
いわば「発電事業者の成績表」を出すイメージです。
5. 広域機関(OCCTO)への加入
発電事業者は必ず「電力広域的運営推進機関(OCCTO)」に加入し、
- 会費を払う
- 会議や意見提出に参加する
- 指示や要請に従う
といった対応が必要です。
👉 太陽光発電事業者も、系統用蓄電池を扱う事業者も例外ではありません。
6. 災害時の協力
地震や台風などの災害が起きたときには、停電の復旧に協力する責任があります。
👉 系統用蓄電池を持つ事業者にとっても大切な役割です。
表で整理すると
義務の内容 | やること | 太陽光・系統用蓄電池の例 |
---|---|---|
電気の安定供給 | 停電や需給不一致時に電気を供給 | 系統用蓄電池で放電、太陽光で発電 |
変更・廃止時の届出 | 休止・廃止・解散時に国へ届出 | 設備撤去や系統用蓄電池の廃止 |
供給計画の提出 | 翌年度の計画を提出 | 太陽光の発電計画、蓄電池の放電計画 |
発電量・財務の報告 | 実績や財務書類を提出 | 半年ごとの発電・放電実績 |
広域機関(OCCTO)への加入 | 会費支払い・指示対応 | 太陽光事業者・系統用蓄電池事業者とも必須 |
災害対応 | 復旧作業に協力 | 停電時に蓄電池から供給 |
まとめ
発電事業者になると、
- 電気を安定的に供給すること
- 必要な情報をきちんと報告すること
- 国や機関と協力すること
が大きな柱となります。
太陽光発電だけでなく、系統用蓄電池を導入した場合にも同じ義務が生じる点は特に注意が必要です。
当事務所では、届出や報告書の作成、広域機関加入のサポートまで幅広く対応しています。
「義務が多くて不安…」「自分のケースはどうなるの?」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。