こんにちは。グリー行政書士事務所の酒井です。
日本政策金融公庫の創業融資支援をしております。
最近は、美容院やカフェ・アパレル関係・サロンなどの開業を目指す女性起業家が増えており、特に近年においては増加傾向にあるといわれます。
起業に対する学びの姿勢が優れており、常に成長を心がけて取り組み、ビジネスに対する判断力のスピード感に溢れ、さらには女性ならではの気配りの効いたサービスでの事業展開によって、うまく軌道に乗せる方を多く拝見いたします。
起業を成功させるために必要な視点は『開業準備』であり、開業に向けた『事業計画(創業計画)』をしっかりとまとめて、さらには資金繰りなどを踏まえた『資金計画』が欠かせません。
いざ開業すると、思うようにいかないことや、予想しているよりも多くの資金が必要になることは珍しくないからです。
さらに、開業のために融資が必要な場合には、これらがとても重要な意味を持つことになります。
そこでここでは、女性起業家の開業準備を中心に、事業計画(創業計画)や資金計画、融資制度について詳しくご紹介していきましょう。
女性起業家の開業準備の手順
開業計画(創業計画)は、開業のための準備をまとめたもので、開業のために融資を受けようとする際には必ず確認される、とても重要な意味を持つものになります。
ただ、開業計画(創業計画)をどのようにまとめていけばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、手順としてまとめてみましたのでご紹介しましょう。
1:開業動機や目的、将来的なビジョンを明らかにする
開業するためには、まずその動機を明らかにして、どのような目的で起業するのか、また将来的なビジョンを持っているのか明確にしていくことが大切です。
さらには、起業家となるための経験や知識が、今までの勤務経験や学びなどによって十分身についているのかについても、意識しておくことが重要です。
よくみられるケースに、「良い物件が見つかったから」というものが少なくなく、「これを逃したら次のチャンスは来ない」と思い込んで、賃貸借契約を結んでしまったというものです。
夢に見ていた開業ができるという気持ちだけで先走るのではなく、入念に準備に取り掛かるようにし、家族や支援者の協力も得るようにし、経営方針や店舗の立地場所の決定など、具体化できるようにしておかねばなりません。
2:具体的な事業内容の決定
提供するサービスや商品はどのような特徴を持っているのか、またそれらを提供するための技術や提供方法、顧客のニーズについて明らかにしていきます。
開業しても、お客さまを引きつける特色を十分に出せなければ、どれだけ優れたサービスや商品であっても事業を継続することはできません。
お客さまから選んでもらう理由をしっかりとコンセプトとして持っておく必要があり、またそのコンセプトに合ったサービスを十分に提供できなければならないのです。
どのようなお客さまをターゲットにしているかについても明確にしておく必要があります。
自分が思い描く事業のイメージが明確になってきたら、それを開業計画(創業計画)という形にまとめていくようにします。
3:資金計画の明確化(自己資金の準備、資金調達の方法)
開業のイメージが明確になってくれば、資金がどれくらい必要なのか具体的にしていき、自己資金を準備し、資金調達の方法についても検討していかねばなりません。
見込み以上に開業までの費用が掛かってしまうことは珍しくありません。
店舗を出店する場合には、立地によって売上が大きく変わることになりますし、内装や外装のグレードによっても集客に大きな影響を及ぼします。
立地によって家賃も大きく変わりますし、内装や外装にこだわるのであれば、かなり大がかりな工事になる可能性があるため、実績のある専門業者に相談することも大切です。
また、開業を意識してから自己資金をコツコツと貯めておくことが必要で、借り入れが必要な場合には希望通りに資金調達できるとは限りませんので、できる限り自己資金の割合を高めておくことが重要です。
4:事業の見通しを明らかにする
開業にまでこぎつけたとしても、予想通りの売上が見込めないというケースも多く、しかも予想以上に経費が必要になったということも少なくありません。
そのため、売上については手堅く低めに設定しておくことが重要で、経費については多めに設定しておき、それでも経営が成り立つような計画を立てるようにします。
女性起業家の開業資金なら日本政策金融公庫の創業融資がおすすめ
開業資金として、金融機関からの融資を検討している方は多くいらっしゃいます。
ただ、開業資金として金融機関を利用するのは、事業の実績がないために事実上、かなり困難であると言わざるを得ません。
しかし、国の金融機関である日本政策金融公庫では、開業資金をバックアップするための制度を設けており、さらには女性の起業家の支援にも取り組んでいます。
どのような制度があるのかご紹介しましょう。
■女性の開業資金なら『女性、若者/シニア起業家支援資金』がおすすめ
資金の使いみち | 新たに事業を始める事業開始後に必要とする設備資金および運転資金女性(または35歳未満か55歳以上の方) |
ご利用いただける方 | 新たに事業を始める事業開始後おおむね7年以内 |
融資限度額 | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
返済期間 | 設備資金:20年以内(うち据置期間2年以内)運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内) |
担保・保証人 | 相談 |
『女性、若者/シニア起業家支援資金』は、女性をはじめとして、35歳未満の若者や55歳以上のシニアを対象に、起業をバックアップする制度です。
新たに事業を始める方だけではなく、事業を始めておおむね7年以内の方が利用できますので、うまく活用するといいでしょう。
融資限度額は7200万となっていますが、個人事業者や小規模企業を対象とする場合には、小口での融資となり、融資額は数百万円から1000万円程度が多くみられます。
利率は、融資の条件によっても変動することになり、基準利率・特別利率が設けられており、随時改訂されていますので、日本政策金融公庫の公式サイトで確認しておくといいでしょう。
また、一定の条件に該当する場合には、利率を上乗せし、無担保・無保証人で利用できる『新創業融資』を活用することも可能です。
■『新創業融資制度』
資金の使いみち | 新たに事業を始める事業開始後に必要とする設備資金および運転資金 |
ご利用いただける方 | 新たに事業を始める方、または税務申告を2期終えていない方新たに事業を始める方、または税務申告を1期終えていない方は創業資金総額の10分の1以上の自己資金が確認できること |
融資限度額 | 3,000万円(うち運転資金1,500万円) |
返済期間 | 各融資制度に定めるご返済期間以内 |
担保・保証人 | 原則不要 ※原則、無担保無保証人。法人の代表者が連帯保証人となることが可能で、その場合の利率は0.1%低減される。 |
『新創業融資』は、無担保・無保証人での融資を希望する場合に、『女性、若者/シニア起業家支援資金』を併用することによって活用できる制度です。
- 原則、無担保・無保証人
- これから開業する方、もしくは開業後、税務申告を2期終えていない方
- 創業資金総額の10分の1以上の自己資金を用意している
といったポイントを満たしているようであれば、うまく活用すると良いでしょう。
まとめ
この記事では、女性起業家の開業準備を中心に、事業計画(創業計画)や資金計画、さらには日本政策金融公庫の融資制度の情報を踏まえ、詳しくご紹介しました。
事業計画(創業計画)や資金計画は、事業を進めていくためにとても重要であり、さらには開業資金として融資を検討しているのであれば欠かせないものです。
また、日本政策金融公庫では開業サポートに取り組んでおり、女性に対しては『若者/シニア起業家支援資金』を提供し、女性の起業をバックアップしています。
グリー行政書士事務所では、最短の時間で最大の融資が受けられるよう、無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。